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解決済みの質問

国連安保理決議は武力行使(戦争)を認めているのか

18日の小泉総理インタビューで
(官邸ホームページ→http://www.kantei.go.jp/
「私(総理)は、今までの一連の国連決議、昨年11月の1441を初め、678、687、こういう決議において、武力行使の根拠と成り得ると理解しております。」とありますが、
1990.11.29採択の安保理決議678は、いわゆる湾岸「多国籍軍」のイラクへの武力行使を認めた決議であり、1991.4.3に採択された決議687は、湾岸戦争の停戦決議であります。
これらの安保理決議が現在も武力行使の根拠となり得る理由は何でしょうか。

また、決議1441は、国連憲章第7章
(国連憲章→http://www.lares.dti.ne.jp/~m-hisa/home/strategy/charter/japanese.html#7-42
第41条〔非軍事的措置〕に基づくものであり、国連憲章第7章第41条〔非軍事的措置〕に定められる措置では、イラクに対する国連の働きかけが不充分であると認め、第42条〔軍事的措置〕を根拠として、新たな安保理決議に基づき軍事措置をとると決議して、初めて武力行使ができると考えます。

国連憲章第41条〔非軍事的措置〕の措置では、イラクに対して不充分であるとは、安保理で確認されていません。
にもかかわらず、新決議なしにイラクに対して武力攻撃を行えば、これは、国連憲章第7章第42条〔軍事的措置〕違反になると思いますが、それは誤った理解でしょうか。

10年以上前の湾岸戦争の武力容認決議が今も有効であるのであれば、新たな決議案など不要であると思いますが、
小泉首相の「…武力行使の根拠と成り得ると理解しております。」という、その根拠とは何でしょうか。

http://www.okweb.ne.jp/kotaeru.php3?q=499861
の追加質問です。よろしくお願いします。

投稿日時 - 2003-03-19 01:15:20

QNo.501701

困ってます

質問者が選んだベストアンサー

 国連が強制措置を取る場合には「憲章第7章のもとに行動する」という言い方をするのが慣行となっており、これは、一つの決議の中で軍事的措置、非軍事的措置を含む場合も想定されることからそうしていると解釈されます。つまり、「42条による」新たな決議は、必ずしも必要なものではありません(41条と42条を対比するよりも、非強制措置(6章)と強制措置(7章)の違いというのが重視されている結果です)。

 要するに、安保理が7章によりといえば、軍事的措置であれ非軍事的なものであれ、履行する義務が生じるのですから、区別する必要がないのです。法文上も、41条の措置をした上でなければ42条が発動できないわけではなく、不十分であろうと安保理が思量すれば、直ちに42条による軍事的措置を取ることが可能です((41条による措置) would be inadequate という正文の表記から理解されることです。もし実際に行われている措置で不十分だとするならば、ここに仮定法の would は使いません)。

 しかし、日本政府は「武力攻撃できる根拠は1441にはない」という解釈を国会において示している(先月6日の衆院予算委での川口外相答弁)ので、687、さらに678を持ち出さざるを得なかっただけでしょう。
 米国は、1441違反が、material breach(重大な違反)になるとの解釈を採択当時から宣言しており、687などはあまり正面切って主張してはいません。単なる違反でないmaterial breachは、制裁を受けることが前提となっているからでしょう。

 ですが、1441採択までの過程で、米国が決議案に入れたがっていたこのmaterial breach という言葉は、serious consequencesという言葉に置き換えられています。従って、1441決議が自動的に武力行使を容認する権限を加盟国に与えているとは認められません。
 また、決議687については、イラクが列挙された義務を受諾することにより停戦が発効すること(33項)、また安保理が、この決議の履行を確保するために必要な措置を今後も取るとしていること(34項)から、やはり武力行使の根拠とはなり得ません。それ以前の678については論外です。

 以上から、私は、もし今後、イラクを攻撃することがあれば、国際法上の根拠は極めて疑わしいと考えます。

投稿日時 - 2003-03-20 02:41:37

お礼

懇切丁寧な解説をいただき感謝しております。有り難うございました。

ブッシュ大統領の最後通告(http://www.whitehouse.gov/news/releases/2003/03/20030317-7.html)の
"Under Resolutions 678 and 687 -- both still in effect --" 及び " On November 8th, the Security Council unanimously passed Resolution 1441, finding Iraq in material breach of its obligations, and vowing serious consequences if Iraq did not fully and immediately disarm."は、今回の武力行使について、間違い若しくは強弁ではないかと思い、このブッシュ発言を受けての 小泉発言「私(総理)は、今までの一連の国連決議、昨年11月の1441を初め、678、687、こういう決議において、武力行使の根拠と成り得ると理解しております。」も国連安保理決議の実際の中身を見ない、ご自身に都合の良い解釈と言えるのではないかと思いました。

同時に、国連安保理における原口大使の発言
http://www.mofa.go.jp/announce/speech/un0302.html
"While resolution 1441, which was adopted unanimously by the Security Council, affirmed that Iraq was in "material breach" of the relevant Security Council resolutions, including resolution 687 through which Iraq committed to eliminate its weapons of mass destruction, it also provided Iraq with a final opportunity to comply with its obligations."
も 実際の国連安保理決議内容を超えた(日本高級官僚らしい)発言ではと再認識致しました。

戦争は既に始まってしまいましたが、戦争終結後もこの問題に注視して 私も
"Decides to remain seized of the matter." で取り組んでいく積もりです。

バグダッド大規模空爆まで開いておく予定でいます。
ご回答有り難うございました。

投稿日時 - 2003-03-20 22:01:22

ANo.2

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回答(2)

>小泉首相の「…武力行使の根拠と成り得ると理解しております。」という、その根拠とは何でしょうか。

理解と根拠は違いますよねぇ。
また1441の中の「深刻な結果」を「武力行使可能」と
解釈されているようですが、いずれも根拠とはなりえません。

だからこそ、新決議案が提出されたのでしょう。

始めに「武力行使実施」があって、「新決議案」が通過すればそれで、
通過しなければ過去の決議案に、その根拠を求めたと思います。


武力行使容認決議(678決議、'90/11月)
湾岸戦争停戦決議(687決議、'91/4月)
イラクの武装解除に「最後の機会」を与えた決議(1441決議、'02/11月)。

このうち、
●687の停戦に関する決議(停戦条件として、大量破壊兵器の破棄
に関する無条件査察の受け入れなど)が破られた。
●1441の、687決議が守られないのであれば
「深刻な結果を生む」とする決議

これらの事から「武力行使は可能」とする687、1441決議の
拡大解釈です。法的根拠はありません。
どう解釈するかで意見の分かれるところです。

厳密には、ご指摘のように「国連憲章第7章第42条〔軍事的措置〕」の
規定により新たな決議が必要です。

武力行使容認決議(678決議、'90/11月、受諾期限 1991.01.15))まで
さかのぼるには無理がありそうです。
’91年1/15 までにイラクがクウェート撤退を受け入れないために
湾岸戦争('91年1/17)が始まっているからです。678決議はこの時点で
完遂? したと思います。

投稿日時 - 2003-03-19 14:31:50

お礼

決議678は、ご指摘のとおり、イラクのクウェート侵略に対して
国連安保理が、当該侵略地域の国際的平和と安全を回復するために
受託期限を15 January 1991として、必要なあらゆる措置をとる、
即ち、国連軍の武力行為を容認した決議としか読みとることはでき
ないと考えますが、何故この決議が、今回のイラクに対する武力行使を
容認する根拠となるのか、全く理解に苦しんでいます。

本日(3/19)の「 国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)」
http://www.shugiintv.go.jp/top_frame.cfm
を見ましても、何回も「決議678、687、1441」が
出ては来るのですが、決議の中身にまで立ち入った話しはありま
せんでした。

これでは、小泉首相の「…武力行使の根拠と成り得ると理解して
おります。」という言葉は「ブッシュ大統領がそう言っている
から間違いはない(筈である)」と受け止めるしかありません。


あとしばらく、バグダッド空爆が始まるまで締め切らない
で置きます。
ご回答有り難うございました。

投稿日時 - 2003-03-19 23:21:50

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