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高村薫「マークスの山」のスコップで殺された人は誰?ネタバレ

高村薫さんの作品で一番最初に読んだのは
新刊が出たばかりの単行本「照り柿」です。
ものすごく長い話を読んだ挙句、途中の事件の
真相がうやむやな感じがして、読み終わった後、
もやもやした感じがありました。

その後、直木賞をとったぐらいだし、照り柿よりは
薄いから面白いかと「マークスの山」の単行本を
買いましたが、難解な文脈が多く、ずっと眠っていました。

それを最近、読み始めたところ、難解な文脈ながらも
面白く、先程、読み終わりました。
ただ、金庫の遺書のあたりから、アレレレ?と感じ、最後のオチにいたってはうーん・・・。

それで、気になったのが最初に大雪の小屋の玄関前で
岩田がスコップで殴り殺したのは誰なんですか?
当時の刑事のやりとりで、二十六歳というのはありましたが、名前は出てきません。

金庫の遺書にも、名前は出てこず、偶々、同じ頃に
同じ場所付近であった殺人のようでした。

でも、それなら、あんなに意味ありげに
「この雪の中、この道を通るのはおかしい」的な
描写を最初に念入りにするのはいかがなものかと。

また、同じ頃に両親が心中した少年も
その殺害現場を目撃したという文脈もなく、
偶然、同じ時期の同じ付近であった事件が
その後、偶然、泥棒に入った所の金庫で・・・
とつながっていくのが、凄い偶然続きだなぁと。

随分、昔の小説なので忘れている方も多いかと
思いますし、批判的な事を書いて申し訳ありませんが、
スコップで殺された人が誰かをわかる方が
いらしたら教えてくださると嬉しいです。

また、私の読み方不足でしたら申し訳ありません。

投稿日時 - 2006-05-29 21:56:08

QNo.2183323

暇なときに回答ください

質問者が選んだベストアンサー

こんにちは。
「マークスの山」、
文庫本でしたが、読みました。
文庫ででたばかりなので、
私もかなり前になりますが・・・。


質問者様が気になっているのは、
以下の事柄でしょうか?

1、岩田がスコップで殴り殺したのは誰?
2、同じ頃に両親が心中した少年も・・・凄い偶然続き




1、【被害者の名前は、登場しなかった】
・・・ような気がします。

以下のURLは、単行本版「マークスの山」
の年表です。
http://donguri.sakura.ne.jp/~shell/godaholic/kenkyu/history/marks.html


登山者が岩田に撲殺されるのは、
昭和51年 10月21日 午前6時頃です。


で、金庫の遺書に書かれていた
【名前は出てこず、偶々、同じ頃に 同じ場所付近であった殺人】の被害者は、
N大自治会で左翼活動していた野村久志でした。
正確には殺されたわけではないのですが・・・。


左翼活動をしていた野村を殺すつもりだったが、
野村は偶然にも、
昭和51年 10月21日 午前0時頃
に急死してしまいます。

本来ならばその【急死という事故】を警察に届けていれば、
一連の事件は起こらなかったはずです。
まあ、殺人の準備をしかけた(←スコップを盗む)後ろめたさもあり、
その【事故】を疑われたら、
司法試験に受かったなどの、自分の人生が変わってしまう事が
怖くなったようで・・・。


殺した時に使う予定のスコップで、
穴を掘って、野村の死体を埋めてしまいました。

どうやら、岩田に撲殺された男は、
その【野村の死体を埋めているマークス五人衆の姿】を見て、
必死になって、山をかけおりてきたようなのです。
なら、この撲殺された被害者は、別にいなくても関係ないような気も
するかもしれません。



【野村の動向は、公安が知っていたけど、追求はしなかった】
        ↓
【公安側は、密かに野村が亡くなる事を希望しており、
殺した犯人を追及するつもりはなかった】
        ↓
【マークス五人衆も出世し、どんどん警察の現場が追及しにくい立場になる】
 
このまま、野村の死の真相は
【マークス五人衆】や【公安】が黙り続ける事によって、
闇に葬られて表にでてこないはず・・・でした。


ところが、
「岩田がなぜ、被害者を撲殺したのか」という事が気になり続けた
佐野警部の執念が、【野村の死体】を見つけだします。

その後も、上層部から横槍が入ったりする中で、
佐野警部と合田警部補達は、
【マークス五人衆】達が抱え込む秘密に、
じりじりと近づいていくわけですが・・・。


他にも、佐野警部が野村の死体を見つけなかったら、
死体の復顔を依頼しなかったら、
【マークス】があの金庫を盗まなかったら、
・・・という、いろいろな偶然の積み重ねがないと・・・。

偶然でもないと崩せないほどの権力の闇が、
覆い隠していた【野村の死の真相】が表にでてこなかったわけです。



2、【同じ頃に両親が心中した少年】→事件後、暗い【山】に精神を翻弄される
  【合田警部補】        →趣味で【山】に登る
  【マークス五人衆】      →【山】では楽しい事もあったけど、しかし・・・
  
という共通点を出したかったために、
あの北岳で少年は登場したのかもしれません。
その後、また北岳へ彼は向かう事になりますが。


1でもふれましたが、
確かに「偶然続き」ですけどね。

私自身、この作品は、
【犯人が誰か】
【犯人はどんな凄いトリックを使ったか】
を楽しむより、
【警察がどのような事に翻弄されながら、事実にたどりつくのか】
その過程を読ませる・・・作品だと思っています。

多少アクがありますが、
読ませる力もある作品です。
質問者様もおっしゃっていますが、
・・・ただ「偶然が目につく」などの、
ちょっとした事が気になるっていえば、
気になります・・・。

好きな作品ですけどね。



高村薫は、単行本と文庫本で、
情景描写などの部分をなおすので、
ほとんど別作品・・・という意見もありますが・・・。


参考になれば幸いです。

投稿日時 - 2006-05-30 12:17:53

お礼

かなり、良いお返事をありがとうございました。
やはり、被害者の名前は、登場しなかったのですね。
あれが全ての発端であるだけに、そんな扱いというのもいかがなものかと思います。

>「岩田がなぜ、被害者を撲殺したのか」という事が気になり続けた
>佐野警部の執念が、【野村の死体】を見つけだします。

という事なら、尚更、名前のみならず、被害者が何故、
普通の人が通らないあの道をあんな時間に通ったのか、
の説明が欲しかったですね。
(もちろん、Liohさんを責めているのではありません)

>どうやら、岩田に撲殺された男は、
>その【野村の死体を埋めているマークス五人衆の姿】を見て、
>必死になって、山をかけおりてきたようなのです。

その描写が単行本では見当たらないように思います。
それがあれば、私の印象も随分違ったものになります。

MARKS五人衆が死体遺棄をしなければ、
その登山者も嫌なものを目撃して逃げ出す事もなく、
岩田もその登山者を撲殺する事もなかったのですから、
全てがMARKS五人衆の死体遺棄が始まりの悲劇の連鎖
という事で、かなり、納得がいきます。

>高村薫は、単行本と文庫本で、
>情景描写などの部分をなおすので、
>ほとんど別作品・・・という意見もありますが・・・。

そのようですね。
今回この質問をするにあたり、過去の質問を調べましたが、
私が単行本で難儀な文脈と感じた所も、
文庫本ではどうやら、滑らかに流れているようです。

ただし、単行本の最後の一ページが文庫本には
書かれていないようなのです。

私は最後のオチ(死体遺棄の中心人物で、尚且つ、
水沢殺害計画の首謀者なのに、生き延びて、
時効にも守られている超ラッキーな弁護士・林原)
というのが、どうも嫌な感じでした。

でも、単行本の最後の一ページで少し、
救われた感じがしたのです。

それが文庫本でないとなると、どうなのかなーと。
もしかしたら、文庫本では他の所で、私が感じた
嫌な感じがしないような構成になっているのかもしれませんが。

いずれにしましても、Liohさん、ご意見ありがとうございました。

投稿日時 - 2006-05-30 18:12:32

ANo.1

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